キルギスの官公庁が10日まで正月休み、さらに今回の事件の責任者である所轄警察署の副署長が15日までお休みだったため、被害届受理の照会が延び延びになっていました。
副署長、どんだけ休むの?と思うのは、日本人なら当然の感覚かもしれません。
でも、副署長といえどもキルギスのおまわりさんなんで、年末年始で1カ月以上休んでいても不思議ではないと思います。
とかく評判の悪い中央アジアのおまわりさん。
ウズベク、タジク、トルクメには足をのばすことができなかったためこの3カ国の現状は知りませんが、噂とは異なりカザフのおまわりさんや税関職員はとても感じが良く親切な人たちでした。
初めてカザフのおまわりさんを見た時は、アホみたいに大きい帽子をかぶってる姿に衝撃を受け、こいつら善良な市民を馬鹿にしてるのか、と思ったりもしたけど、見慣れてくるとなんとなく愛嬌があるような気もして悪くはないかなと思えるようになりました。
おまわりさんとはあまり接点がなく、ヤポーネ、ヤポーネ、と声をかけられたくらいですが、税関の職員にはこれまで訪れた国の中では一番親切かつフレンドリーな対応をしてもらいました。
僕自身、カザフスタンが好きなんでなんとなく印象良く映ったというのもあると思うんですが。
逆に、キルギスは噂通りのおまわりさんたちでした。
中央アジアでは警察のIDチェックを受ける時は、パスポートのコピーを見せる、仮に、どうしてもオリジナルを見せる場合は手渡さずただ見せるだけ、というローカルルールがあります。
このローカルルールを破りオリジナルを警察に渡すと、パスポートを返して欲しかったらお金を出せと言われます。
実際、ビシュケクで同じゲストハウスに宿泊していた日本人が被害に遭っていました。
その人は、日本大使館に通報すると言い、その場にいたおまわりさんの写真を撮ろうとしたら返してもらえたそうです。
さらに運が悪いと、特に理由はなくてもおまわりさんにお金を出せと言われます。
もっと運が悪いと、強盗に襲われ身も心も傷まみれの状態で警察を呼んだらとどめをさされ、警察に身ぐるみ剥がされます。
これはあくまで旅行者に対する話なんで、現地の人たちに対してはどういう対応なのかは知りませんが。
キルギスでは地域によっては武装した遊牧民に襲われるとか、他の地域から女性を誘拐して嫁にする慣習があるとか、どこまで本当かは知らないけど、どんな国?と思ってしまうような現状があるみたいですが、警察が腐ってるんでそれも仕方ないのかなという気もします。
キルギスで実際に生活をしている人たちにしたら、仕方がないでは済まないとは思うんですが。
結局、被害届は問題なく受理されていたそうです。
どうせなら、犯人グループから慰謝料を一億円くらいふんだくって30歳から余生を楽しみたいです。